Blenderのボーンはミラーモディファイアが設定できないので、特殊な方法でボーンをミラーリングします。ボーンのミラーリングは簡単ですがいくつかのポイントがあります。ミラーしたボーンの名前を自動修正する機能であるFlipNameはBlender2.79で正しく動作しなくなっているようですのでそれもあわせて解説します。
はじめにボーンのミラーリングについて
Blenderのボーンはモディファイア自体がつかえないので、ミラーモディファイアを使用してミラーリングすることができません。そのためBlenderの標準機能を組み合わせて擬似的にミラーリングする手法が使われています。
ボーンのミラーリングについては海外の情報では当然ながら既出です。しかし普通に海外のBlender動画を見ていると気づかない罠がいくつかあるので、この記事で解説していくつもりです。
ボーンをミラーリングする方法
ボーンをミラーリングする方法は以下のとおりです。
- Shift + sをおしカーソルメニューのCursor to centerを選択する。
- PivotPointを3DCursorに変更する。
- ミラーしたいボーンを選択し、Shift + dで複製し、すかさずEnterで確定させる
- 次にCtrl + mをおしミラーさせ、次にx軸のxをおす。これでミラーリングされる
ボーンのミラーリングを行うときのポイントは複製したらそのばですぐ確定させることです。複製を確定せずに、Ctrl + mをおしてもなにも反応しないので注意が必要です。それとPivotPointは必ず3DCursorにしておく必要があります。
3DCursorを選択しておかないと、ミラーのあとにxを押してもその場にミラーリングされるだけで終わってしまいます。
ミラーしたボーンの名前を自動修正するFlipNamesの使い方
ミラーリングしたオブジェクトはFlipNamesという機能を使うことでボーンの名前を自動的に修正することができます。ひとまずFlipNamesの使用方法を書いておきます。
- ボーンの名前に「左右」をあらわす「.L」や「.R」などの名前を入れておく
- FlipNamesを適用したいオブジェクトを選択し、wをおす。
- Specialsメニューが現れるのでFlipNamesを選択する。すると、.Lは→.Rに名前が自動修正される
FlipNamesはボーンの名前に.Lや.Rをつけておくと、それを修正して、名前を変更してくれる機能です。FlipNamesの実行は必須ではありません。
FlipNames実行の問題点
FlipNamesは動作するのですが、実はボーンミラーリングの一連の流れで問題がおこります。それはボーンを複製したときに「001」という名前が勝手についてしまうことです。
複製したときに「001」という数字がボーンの名前に勝手についてしまうのは気にならないひとはそれでよいですが、これが気になる人もいるでしょう。この問題を解決する方法は一応用意されています。
標準の複製をつかわずにボーンミラーリングする
これから紹介する方法は、Symmetrizeという機能をつかってボーンミラーリングする方法です。この方法は少し前に書いているやり方とは異なります。複製とFlipNamesは使用しません。
オブジェクトを複製したときボーン名に数字が入ってしまうのが気になる人は、Symmetrizeを使うべきです。次にSymmetrizeを使ってボーンミラーリングする方法を書きます。
- 忘れずにPivotPointを3DCursorにしておく
- 次にwでSpecialsメニューを呼び出し、Symmetrizeを選択する。
- Symmetrizeを実行すると、選択状態のオブジェクトが複製された状態 かつ 名前が自動修正されている
- Ctrl + mでミラーリングをおし、xを押せばミラーリングが成功する。
Symmetrizeの機能は、名前が修正されたオブジェクトで複製をおこなってくれることです。おそらくSymmetrizeを使う方法が一番ただしいミラーリングのやり方でしょう。Symmetrizeはその場にオブジェクトが複製されるので、ミラーリング作業は別途行う必要があります。
Blenderのボーンミラーリングまとめ
複製したときボーン名に数字が入ってしまうのが気になる人は、Symmetrizeを使ってボーンをミラーリングする。気にならない人は、通常の複製でミラーリングを行う。以上がまとめになります。
つらつらと解説を書いてきましたが、おそらく文章だけよんでもよくわかないでしょう。次の見出しにボーンをミラーリングする動画を貼っておきますのでそちらをご覧ください。もしくは、海外の情報を検索するとたくさんでてきますのでそちらもおすすめです。
ボーンミラーリング実践動画
この記事の文章ではよくわからないという方もいるかもしれないので、動画を貼っておきます。Symmetrizeを使う方法とFlipNamesを使用する方法2種類を動画に撮っているので、どちらかよい方法を使用するとよいでしょう。
追記
Symmetrizeでボーンが複製される条件として、必ず.Lや.Rなどの名前をいれておくことが必要。また特定の位置関係では、違う場所に複製されることも確認。Symmetrizeの使いどころも、臨機黄変に対応していく必要がありそうです。
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